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京都と首里 古都の文化遺産研究

 
 

京都と首里

高橋 康夫 著

A5判上製 311ページ
定価:本体6000円+税
ISBN978-4-89259-874-6

 

平安京・京都研究叢書シリーズ 第5巻

かつて日本と琉球の首都であった京都と首里。その文化遺産は、どのような歴史と文化を象徴しているのか。グスクや玉御殿、鹿苑寺や南禅寺などの史跡・名勝・文化的景観の価値を、個々の文化遺産に即して具体的に解き明かす。

第一章 琉球のグスク――神は嶽・森をつくり、ひとはグスクをつくる 一、グスクとは何か
 1「グスク」の概要
 2 課題と方法
二、グスクの意味と語源・原義
 1 グスクという言葉
 2 グスクの語源と原義
 3 グスクの語義の展開
三、グスク研究の道程
 1 石積みグスク─典型的な「グスク=防御の囲い」の規模と形式
 2 石積みのグスクのなかにあるもの─「グスク=防御の囲い」の中身の特質
 3 一九九〇年代以降─深化と広がり
四、グスクの概念構造
コラム◎琉球王国と「王都」首里

第二章 首里の玉御殿――ひとは、死ぬと、神になる
一、首里と玉御殿
二、玉御殿について
 1 玉御殿の概要
 2 玉御殿の変遷
 3 玉御殿の景観
 4 玉御殿研究の課題
三、玉御殿とは何か
 1 安里進の中山王陵論
 2 玉御殿の特質─伝統と革新
 3「玉御殿」という名付け
四、ユーラシアのなかの玉御殿
 1 どのような墓をつくるか
 2 どこに墓をつくるか─立地
五、玉御殿の再評価─おわりにかえて
 1 玉御殿とは何か
 2 玉御殿の再評価
コラム◎ユーラシアのなかの玉陵
コラム◎国宝「玉陵」の魅力と謎

第三章 京都と首里の環境文化
東アジアの環境文化
A 首里と京都、二つの相国寺
 1 京都の相国寺─「日本国王」の禅寺
 2 首里の相国寺─「琉球国王」の禅寺
 3 二つの相国寺─その環境文化
B 古琉球の禅宗寺院と環境文化
 1 那覇の禅院の〈境致〉─「中山八景」
 2 首里の禅院の〈境致〉─「円覚寺八景」
C 室町時代の将軍御所と環境文化
一、室町時代の将軍御所
 1 将軍御所の構成と変遷
 2 将軍御所の会所と壇所─寄合と雑談の建築
二、将軍御所と環境文化
 1 中世の巨大都市・京都と東アジアの環境文化
 2 将軍御所と十境と山里
 3 山里の草庵
おわりに
コラム◎渓隠安潜と芥隠承琥─日・琉の「津梁」(かけ橋)

第四章 北山殿・鹿苑寺の建築
一、義満の北御所─構成と配置
 1 北御所の建築
 2 北御所の建築配置─『臥雲日件録抜尤』から
 3 北御所の特色─義満王権の拠点
二、鹿苑寺─一五世紀の伽藍
 1 北山殿から鹿苑寺へ─禅院の伽藍
 2 義政期の鹿苑寺─一五世紀後半
三、室町時代の建物跡
 1 考古学の知見
 2 建築史学の推定
四、南池跡礎石遺構「建物1」は何か?
 1「建物1」の発掘調査成果
 2「建物1」の特徴─場所性、小規模・柱配置
 3「建物1」の可能性─義満王権の拠点、北御所の建築として
おわりに─礎石遺構「建物1」は禅室

第五章 南禅寺の伽藍とその沿革――義満の新仏殿造営と伽藍配置の変遷
一、現在の伽藍
 1 伽藍の構成と配置
 2 建造物の概説
 3 十境
二、伽藍の沿革─伽藍配置と十境の変遷
 1 第?期
 2 第?期
 3 第?期
三、境致と十境─〈自然と歴史〉の風致
四、まとめ─史跡南禅寺境内の保存活用、整備との関連から
 1 史跡としての評価
 2 発掘調査の課題─史跡整備と関連
 3 史跡の保存活用、整備

第六章 「京都」と「文化的景観」
一、「京都」という都市・地域─歴史のなかの「京都」
 1「京都」とは─首都
 2「京都」の地域構造
 3 「京都」の都市空間・景観形成システム
 4「京都」のアイデンティティ
二、「京都」の原風景─都市と自然
 1 都市と原風景
 2「京都」の原風景
 3 平安京と原風景
 4 変貌する原風景
 5 現代京都と原風景
三、「京都」を読み解く─「景観形成史」
 1「景観形成史」とは─目的と課題
 2 文化的景観の評価指標─「京都」から
 3 都市・建築史学と文化的景観
 4「京都」の文化的景観─類型化と特性
四、「京都」を伝える─文化的景観
 1「京都らしさ」とは
 2「京都らしい」都市景観の形成
 3「京都」の文化的景観
ケーススタディ◎祇園祭山鉾町─中心市街地の文化的景観