室町政権の首府構想と京都　室町・北山・東山

平安京・京都研究叢書シリーズ　第４巻

金閣・銀閣、相国寺に代表される室町時代。足利政権の王都の姿と政治的・宗教的世界の実像を、政治史・仏教史・建築史・考古学から読み解く。
CGによる相国寺七重塔の復元。資料編は、中世京都研究に必備の基礎資料集。

緒言（桃崎有一郎）

第一部　室町期京都の空間構造と地政学
　室町期京都の空間構造と社会（高橋康夫）
　室町期京都の都市空間と幕府（田坂泰之）
　室町殿・北山殿は「京都」か（桃崎有一郎）

第二部　室町殿と相国寺
　光厳上皇の皇位継承戦略と室町幕府（家永遵嗣）
　相国寺の創建と足利義満の仏事法会（原田正俊）
　相国寺七重塔とその伽藍（冨島義幸）

第三部　北山殿と鹿苑寺・北野
　足利義満の首府「北山殿」の理念的位置（桃崎有一郎）
　北山第と北山殿の考古学研究の現状（前田義明）
　足利義満と北野経王堂（冨島義幸）

第四部　東山殿と慈照寺
　東山中世都市群の景観復元（山田邦和）
　東山殿の建築とその配置（宮上茂隆）
　慈照寺銀閣の修理工事に伴う新知見について（木岡敬雄）
　東山殿・慈照寺（銀閣寺）の建物配置と庭園（百瀬正恒）
　東山殿足利義政の政治的位置付けをめぐって（野田泰三）

第五部　資料編　中世京都・京郊の構造復元と基礎史料
　中世京都北郊の街路・街区構造考証（桃崎有一郎）
　中世後期京都・京郊における公武寺社の在所一覧表（松井直人・桃崎有一郎）