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視覚障害あるがままに Let it be 夢は、情報バリアフリー

 
 

Let it be

岩井和彦著

四六判 243ページ
1,785円(税込)
2009年12月刊
ISBN978-4-89259-608-7

 

8歳で「麻疹」で失明、盲学校を経て、同志社大学に入学。視覚障害者の情報バリアフリーを天職として歩み続け、失明後50年近くたってから、薬害「スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)」による失明と判明!そしてほぼ同時に、大腸がんを発病。手術や抗がん剤に果敢に立ち向かい、最終ステージIVの状態で、仕事を続けながら、前向きに明るく闘病する姿は、2人に1人が、がんとなる時代の、団塊の世代の生き方として、多くの共感を得られるのではないでしょうか。

第1章 スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)の発症
野球が大好き/白い闇の中で/母のお百度参り/ひとり野球

第2章 新しい世界へのたびだち
家族と離れて寄宿舎へ/点字とキックベースボール/ばあちゃんがついとる!/盲人野球のエースをめざして/初めての「辞書」との出会い/全国盲学校弁論大会で優勝

第3章 盲学校の閉塞感の中で
高等部の「学園紛争」/授業ボイコットを決行/「もう一つの甲子園」/カッコ悪いことはしたくない!/タンデム自転車冒険旅行/万博前夜

第4章 夢に見た大学生活なれど
手探りの受験勉強/点字受験できる大学がない!/英和辞典全七一巻(点字版)との格闘/満たされない学生生活/関西スチューデント・ライブラリー/たった一週間の「見えた日々」/学生結婚

第5章 仕事でこそ輝く人生
視覚障害者教師としての気負い/日本ライトハウスへのあこがれ/点字出版所での仕事/ふるさとで技術を伝えたい/「音のカレンダー」づくり/わかくさ大会での「状況放送」/点字が時空を超えた瞬間/夢の辞書『点字版大辞林』の実現/情報バリアフリーの最前線をめざして

第6章 人生を豊かにする情報バリアフリー
読むこと、生きること/点字絵本への思い/視覚障害者の読書革命ー「ないーぶネット」/耳からの読書ーDAISY/地デジへの期待と不安/「眼聴耳視」ー目で聴き、耳で視るー

第7章 視覚障害者とスポーツ
闇の中のアスリートたち/盲人卓球で全国優勝/美智子さまのおことば/ブラインドサッカーとの出会い/釜本美佐子さんと二人三脚で普及活動/世界の強豪をめざして

第8章 生と死の間で思うこと
私ががんにかかるはずはない!/薬害による失明と判明/迷った病院えらび/手術と抗がん剤をめぐる苦悩/再発ステージIVへ/大腸がんとの終りのないたたかい


【岩井和彦(いわいかずひこ)】
1949年、奈良県に生まれる。
大阪府立盲学校専攻科理療科を経て、1975年3月、同志社大学文学部社会学科社会福祉専攻卒業。
大阪府立盲学校常勤講師を2年間勤めた後、1977年より、社会福祉法人日本ライトハウス点字出版所で6年間、1983年より、奈良県盲人福祉センターで12年間勤務。1995年、日本ライトハウス点字情報技術センターに主幹として復帰、同センター所長を経て、日本ライトハウス情報文化センター館長、常務理事、特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会理事長。2012年、堺市立健康・福祉プラザ視覚・聴覚障害者センター所長に就任。
2014年10月29日、永眠(享年65歳)

※岩井和彦さんの夢を受け継ぐ会により編集された、岩井和彦さん記念誌『さよならの前に ありがとう 岩井和彦の六十五年』(2015年1月)が発行されています。記念誌の中に、弊社代表黒川美富子が寄稿いたしました文章を、転載いたします。